本日はFXで使える資金管理法の1つであるドルコスト平均法の解説していきます。
場合によっては必勝法という見方もできますが、やはり必勝法という概念はなく、デメリットも存在しますので、うまく使える部分だけでも参考にしてもらえればと思います。
実際に私も意識して使っている手法になります。
目次
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法はかなり有名だと思います。
エントリーした価格の平均値が損益分岐点になりますので、どんどん下がっていく相場に対して、どんどん買いを入れていくと、損益分岐点を下げることができます。
これは無限ナンピンはちょっと怖いですが、私も実際に一部採用している手法ですので、この損益分岐点を下げるという点に関してはけっこう使えると思っています。
ドルコスト平均法の実際の例をチャートを見て計算してみよう
よーわからんな、っていう方はこちらのチャートを見てください。
例えば以下の様に、分割して買いが入っているとします。

一応損益分岐点を出すために、各ポジションの価格を以下に買いておきます。
- 111.910→0.05ロット
- 111.021→0.05ロット
- 105.489→0.01ロット
- 105.171→0.01ロット
上記のエントリーポジションを上から順番に入ったとして、順を追って説明します。
まず1回目のエントリーは111.910円にて0.05ロット(5000通貨)入っています。
この時点では、損益分岐点は111.910円で、この価格より上に行けば利益が出て、下に行けば損失が出ます。
次にドル円が思惑と違い下落してきた時に、2回目のエントリーを行うことにしました。2回目のエントリーは111.021円にて0.05ロット入っています。
この時の損益分岐点はどうなるでしょうか?
計算式はこうです↓
(111.910円×0.05ロット+111.021円×0.05ロット)÷2ポジション=111.466円
になります(1ポジション=0.05ロットという意味です)
よって、111.910円で買ったポジションと、111.021円で買ったポジションの真ん中の111.466円まで戻ってくれば、プラスマイナスを相殺して損益がゼロになります。
実際の数字はこちらです
111.910円→111.466円になった時の損失は-2220円
111.021円→111.466円になった時の利益は2225円
よってプラスの5円になっており、損益分岐点を下げることができていることがわかると思います。
次に3ポジション目を入っていますので、その時の損益分岐点も計算してみましょう。
計算式は以下です。
(111.910円×0.05ロット+111.021円×0.05ロット+105.489×0.01ロット)÷0.11ロット=110.922円です。
3つ目のポジションを入れた時の損益分岐点は110.922円であることがわかります。
それでは最後の4つ目のポジションを入れた時の損益分岐点は
(111.910円×0.05ロット+111.021円×0.05ロット+105.489×0.01ロット+105.171×0.01ロット)÷0.12ロット=110.443円です。
よって最終の損益分岐点は110.443円ですので、この価格より上に行けば全体としてプラスになりますし、この価格より下に行けば全体としてマイナスになるということです。
ドルコスト平均法を使った手法
これでドルコスト平均法については理解いただけたと思います。
そしてこれを実際のトレードでどう使ってくのかが重要です。
ナンピン的な発想
先ほどのチャートを例に出してみます。

チャートの左の下落局面から順番にロングを仕掛けていったとします。最初は含み損が膨らんできますが、最終的には上に戻ってきて、プラスになっているのがわかるでしょうか?
このように、将来的に上に行くことを予想しているなら、じっと耐えて行くことでいつかはプラスに転換することを目指す手法です。
この手法はナンピンの記事でも解説していますが、資金管理を徹底して破産しない様にすれば長期的にはプラスになる可能性がある手法です。
ナンピンについてはこちらの記事をどうぞ↓
投資信託なんかが、こういう手法で多いですよね。月々1万円ずつ買って行って、損益分岐点を平均化させるというやり方です。
長期的にはオススメの手法だと思います。
分割売買的な発想
次に分割売買的な手法を解説します。
チャネルラインを活用した分割売買
これこそ私もよくやる戦術ですので、解説していきます。

上記の様にチャネルライン手法でトレードしている人がいたとします。
その場合チャートをずっと見れずチャネルラインの少し上の赤いラインで一旦ロングを仕掛けたとします。
そこからもう少し下がって、チャネルラインに当たった時に再度ロングを仕掛けていきます。
上目線でチャネルラインを下回るまでは上目線というルールを自分でしていれば、この近辺までは買っていってもいいことになります。
その際、下に下がれば損益は2倍のスピードで増えて行くので、損切り設定をしっかりルールづけしてください。
ダウ理論、エリオット波動、フィボナッチを使った分割売買
次にエリオット波動と、フィボナッチを使った分割売買手法を説明します。これは私もよく使っている手法で、昨日のポンド円でも運よく利益をとることができました。

これは私が先日描いたチャートの予想です。赤いラインが私の見立てになっています。結果的にライン通りにチャートが進むかはわかりませんが、ここはあなたのルール通りでいいです。
前回の安値を下回って、上昇していますので、これはダウ理論的にもトレンド転換している可能性があります。
そしてエリオット波動の上昇5波動が終えたと見ると、これから下落3波がきます。そこで短期的には下落方向というイメージを持ちます。
そしてショートを入れるタイミングですが、一旦下落したところを100%にして、頂上を0%にします。
そうすると数字が出てきます。これは感覚的なイメージなので確実ということではないですが、フィボナッチの38.2、50、61.8は反転することが多いので、反転して下落方向にいくイメージがあるならこういう風にロットを使うのもありです。
- 61.8付近で1ロットショートエントリー
- 50付近で1ロットショートエントリー
- 38.2付近で2ロットショートエントリー
最後の2ロットエントリーはこういうやり方もあるというぐらいで見てください。1:1:1でもいいですし、1:1:2でもどっちでもいいです。
もちろん1:1:2でエントリーした方が、利益が出た時は大きく取れますし、逆に損失も大きくなるので、資金に合ったエントリーをしてください。
FXで行うドルコスト平均法のまとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はエントリーに関しての考え方でしたので、利確についてはまた別で考えていく必要があります。
今回はナンピン寄りの手法では、資金が潤沢にある方にはかなりおすすめですし、ドル円は2019年8月現在プラススワップも入りますので、徐々に曽根き分岐点は下がっていきます。
ただ、このプラススワップもいつまで続くかはわからないので、必勝法ではないので悪しからず。
私がよくやってるのは、ダウ理論、エリオット、フォボナッチを使ったチャート予想ですので、なんだそれ?っていう方は一度勉強してもいいかもしれません。
とても勉強になります。
FXを始めたいと思っている者です。
ドルコスト平均法で行う場合、ロングとショートどちらでも行うのが良いものなのでしょうか?
また、レバレッジはかけていらっしゃいますか?
初歩的な質問ばかりで申し訳ないです!
こんにちは。ドルコスト平均法で行う場合ですが、FXでは買いでも売りでもどちらでも一緒です。ドル円の売りは円を買うことなので結局買いですし。
またレバレッジはかけてますよ。FXでレバレッジをかけないでやってる人はほとんどいないという認識です。これから始められるということで、レバレッジは1〜3倍程度で始められてはいかがでしょうか?
もしくは少額の資金ですね。
レバレッジは高いから危ないとか、低いから安心という概念ではないので、そのあたりは把握しといた方がいいかもですね。頑張ってください。